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『時を超える言葉たち』— 孔子『論語』を通じて紐解かれる普遍の教訓 ~『論語』の②原文(漢文)の学び~

まさぽん

みなさま、こんにちは!

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雑記ブログ『a thousand stars』の運営者
ICTエンジニアのまさぽんです。

古代の智慧、現代に照らす

歴史の厚い層を慎重に剥がし取るごとに、我々は哲学の光に導かれる真実を発見します。紀元前5世紀、東の地平線から昇った叡智の日輪、孔子の『論語』は時間の流れを超越し、今も私たちに語りかけています。このブログでは、『論語』の漢文原文を解きほぐし、古代の智慧が現代にどのように映し出されるかを探究します。

孔子の言葉に学ぶ

各章が持つ独特のテーマや情景を深堀りし、孔子の教えに隠された深い教訓を読み解きます。倫理、政治、教育、個人の徳といったテーマを、現代の生活の中でいかに息づかせるかを考察します。

現代社会への教えの適用

私たちの日常、職場での挑戦、人間関係の構築、内省の時間において、孔子の教えがどのような指針を提供するかを模索します。先人の知恵が現代にどのように適用され得るのか、具体的な例を通じて探ります。

漢文学習の技術と洞察

『論語』のテキストが持つ複雑さを解き明かし、その過程で得られる洞察力と現代における適用法についても深く掘り下げます。単なる読解を超え、自己改善に繋がる学びを追求します。

使命: 智慧を今に生かす

二千五百年を経た『論語』の教えを、現代の言葉に訳し、今を生きる私たちの心と行動に新たな息吹をもたらす使命を負います。時代を超えた教えを取り入れ、生活の質を高め、社会をより良くする鍵を共に探します。

始まり: 知の旅への誘い

『論語』という架け橋を渡り、古代から現代へと続く普遍の真理を学びます。読者の皆様がこの古典から学び取ることを大切にし、一緒に成長していく旅路を歩みます。それでは、この探求の旅にぜひお付き合いください。

まさぽん

少しずつ学びながら作っていきますので、途中段階な点はご注意下さい。

まさぽん

本当に完成するのでしょうか…。

孔子『論語』:学而(がくじ)第一

学而第一(一):学問と実践のバランス感覚 孔子から学ぶ現代アプローチ

原文

子曰、

學而時習之、不亦說乎。

有朋自遠方來、不亦樂乎。

人不知而不慍、不亦君子乎。

書き下し文

子(し)曰(いわ)く、

学(まな)びて時(とき)に之(これ)を習(なら)う、亦(ま)た説(よろこ)ばしからずや。

朋(とも)有(あ)り、遠方(えんぽう)より来(き)たる、亦(ま)た楽(たの)しからずや。

人(ひと)知(し)らずして慍(いきど)おらず、亦(ま)た君(くん)子(し)ならずや。

現代語での説明

孔子は言いました、

『 学び続けて、常にその学びを実践に移すことは喜びではありませんか。

  遠いところから友人が訪ねてくることは、楽しくないでしょうか。

  人々が自分を理解してくれなくても、怒らずにいられることは、まさに立派な人物の証では

  ありませんか。 』

漢文の解説

この節は「論語」の中の「学而篇」の最初に位置しており、孔子の教えの核心を示しています。孔子の思想の中で、学びとは単なる知識の蓄積ではなく、個人の徳性の向上と社会の調和を目指す行為です。

「學而時習之」とは、学んだことを適時に繰り返し実践し、自らの行動と知識を絶えず向上させるべきであると説いています。

「有朋自遠方來」では、友情を大切にし、遠方から来る友人との交流を喜びとする人間関係の価値を強調しています。孔子は、学問だけではなく、人と人との関係も人生の喜びであると教えています。

最後の部分「人不知而不慍」は、自身が他人から理解されなくても、いら立つことなく、平静を保つ心の広さを説くものです。孔子はここで、君子とは、外部の評価に動じず、内面の徳を保つ人物であるべきだと述べています。

この節は、理想的な学者・君子の姿を描いていると言えます。

学而第一(二):有子の視点-逆らわず乱さず 孝弟の徳は社会の和をなす

原文

有子曰、

其爲人也、孝弟而好犯上者鮮矣。

不好犯上而好作亂者、未之有也。

君子務本。本立而道生。

孝弟也者、其爲仁之本與。

書き下し文

有(ゆう)子(し)曰(いわく)、

其(そ)の人(ひと)と為(な)りや、孝弟(こうてい)にして上(かみ)を犯(おか)すを好(この)む者(もの)は鮮(すく)なし。

上(かみ)を犯(おか)すことを好(この)まずして乱(らん)を作(な)すを好(この)む者(もの)は、未(いま)だ之(これ)有(あ)らざるなり。

君(くん)子(し)は本(もと)を務(つと)む。本(もと)立(た)ちて道(みち)生(しょう)ず。

孝弟(こうてい)なる者(もの)は、其(そ)れ仁(じん)の本(もと)為(た)るか。

現代語での説明

有子は述べています、

「人として、親孝行でありながら上に逆らうことを好む人はほとんどいません。

上に逆らうことは好まず、しかし混乱を起こすことを好む人も、今まで存在していません。

君子は根本から事に当たるべきです。根本がしっかりしていれば、そこから正しい道が生まれます。

孝行と兄弟愛は、仁の基本であると言えるのです。」

漢文の解説

この節は、「論語」における有子の言葉を引用しており、儒家の倫理観を反映しています。有子は、親に対する孝行と兄弟に対する友愛が道徳的な行為の基盤であると説きます。そして、このような基盤があって初めて、より広い社会に対する正しい行為が成り立つとしています。

「好犯上者鮮矣」と「好作亂者、未之有也」の句は、孝弟の徳を持ちながらも上位者に逆らうことを好む人や、逆らわないが混乱を好む人がいない、または非常に珍しいと述べています。これは、高い倫理観を持った人は通常、秩序を乱すような行動は取らないという観点を示しています。

「君子務本」とは君子は道徳的行為の基本、つまり「本」に努めるべきだということです。「本立而道生」というのは、倫理的な基礎がしっかりしていれば、自然と正しい「道」が生まれるということを意味しています。孝行と兄弟愛は仁の根本とされており、仁は儒家倫理において最も重要な徳の一つです。したがって、有子は孝行と兄弟愛が社会全体における仁の実践にとって不可欠であると強調しています。

学而第一(三):有子の視点-逆らわず乱さず 孝弟の徳は社会の和をなす

原文

子曰、

巧言令色、鮮矣仁。

書き下し文

子(し)曰(いわ)く、

巧言(こうげん)令(れい)色(しょく)、鮮(すく)なし仁(じん)。

現代語での説明

孔子は言いました、

「巧みな言葉遣いや愛想の良い顔色をすることは、めったに仁からは生じない。」

漢文の解説

この短いが重要な節では、孔子が表面的な礼儀や外見の仁慈よりも、内面の徳を重視するべきだと教えています。「巧言令色」とは、巧みな話術や表情を使って他人に好印象を与えることです。孔子はこうした表面的な振る舞いを批判し、それらが「仁」という深い道徳的価値とは異なるものであることを強調しています。

「仁」とは、儒教の最も重要な倫理的概念の一つで、他者に対する深い同情と愛を意味します。孔子は、真の仁は巧言令色によってではなく、人としての正直さ、誠実さ、そして他者への深い理解と共感によって示されるべきだと教えています。したがって、この節は、言葉や表情よりも実践と本質を重視する孔子の教えを反映しています。

まさぽん

雑記ブログ『a thousand stars』の記事を、最後の最後までお読みいただきありがとうございました。

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